定期健康診断の結果を120%活かすための考え方

健康診断には種類がある

雇用されて働いている場合、健康診断は「毎年1回、雇用先から案内されて受けるもの」と思っている方が多いかもしれません。しかし、仕事の内容によっては、検査する項目が多かったり、検査を受ける機会が多かったりします。例えば重量物や危険物を取り扱ったり、厳しい環境の中で行う仕事に従事したりしている場合、「特定業務従事者の健康診断」に該当し、健康診断の回数が多くなります。そのほか、海外派遣労働者や給食従事者なども、特殊な健康診断の検査内容が設定されています。

定期診断について

多くの人にとって一番馴染みがあるのは「定期健康診断」でしょう。雇用者側が労働者に対して、仕事の内容に関わらず、1年以内に1回実施する必要があります。対象となるのは、正社員だけでなく、パートタイム労働者の場合であっても、契約条件が無期契約もしくは1年以上の有期契約であり、週の所定労働時間が正社員の4分の3以上就労する者には、実施義務があります。

次に、検査項目についてですが、定期診断の項目は以下のように決まっています。

*既往歴および業務歴の調査*自覚症状および他覚症状の有無の検査*身長、体重、腹囲、視力および聴力の検査*胸部エックス線検査および喀痰検査*血圧の測定*貧血検査(血色素量および赤血球数)*肝機能検査 (AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP)*血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド)*血糖検査*尿検査(尿中の糖および蛋白の有無の検査)*心電図検査

また、この中から年齢や医師の判断によって検査項目を省略することもできます。そのため、年齢やまたは所属する健康保険組合の規定などによっては、全ての検査を実施しない場合もあるでしょう。

健康診断を「受けっぱなし」にさせないことが大切

このように、多くの人に年1回は行われている健康診断ですが、この結果を労働者がしっかり活用できているかというと、そうともいえないのが現状です。忙しい日々の中で、健康診断の結果を紙一枚で渡されても、よく目を通さずにどこかに置いたり、少し気になる結果があったとしても病院に行かず済ませてしまったりする方が、案外多いのではないでしょうか。ときには、「要検査」の結果が出たとしても、自分で病院を調べて検査予約を取って再検査をするまでのハードルが高く、後回しにしてしまうこともあるかもしれません。

しかし本来、健康診断の目的は、診断結果に基づいて再検査やそれに伴う治療をしっかりと行い、労働者の病気の発症もしくは悪化を未然に防ぐことです。労働者が健康診断の結果にしっかり向き合って、病気の予防や改善へとつなげるためにはどうしたら良いのか。まずは産業医の力を借りることをおすすめします。

健康診断結果が会社に届いたら、まず産業医に目を通してもらい、健康診断の各項目に対する診断区分やそれに伴う健康リスクなどを判断してもらいます。健康診断の結果においては、「異常なし」以外の診断の解釈がとても難しい場合があるからです。結果を受け取った労働者や相談を受けた雇用者側が「軽度異常」「要経過観察」などの結果を見ても、これが急を要する異常なのか次回の健康診断まで留意する程度でいいのかが分かりません。だからこそ産業医に、今までの検査結果などの状況も踏まえて検査結果を分析してもらうことで、より検査結果を具体的な行動に活かしやすくなります。

労働者の健康状態によっては、働き方にも一定の制限や休業などが必要になる場合もあるかもしれません。この点に関しても、産業医から具体的なアドバイスをもらうと良いでしょう。

健康診断の結果管理のシステム化が労働者の健康を守ることにつながる

産業医の力を借りて定期健康診断の結果を有効活用する場合、問題になるのが、扱う情報の管理の仕方です。所属する労働者の数が多い場合、健康診断の結果1枚1枚に目を通しながら振り分けや精査を行うのは骨が折れますし、見落としなども起こりがちです。しかも産業医は、普段は勤務医や開業医として働きながら、産業医も引き受けているというケースも多いため、事務的な作業ではなるべく手を煩わせず、労働者のケアに時間と労力を割いてもらうのが理想的です。

その点、C T Cが提供する「Growbase」では、システム化によって、健康診断のデータを統一のフォーマットで一元管理できます。情報として整理された状態で産業医が確認できるため、よりスムーズに労働者の健康問題の発見や対策が可能になり、丁寧なケアへとつながるでしょう。また、個人の健康情報は非常にセンシティブな情報ですが、万全のセキュリティでしっかりと守ることができます。産業医や保健師などが、必要な健康データだけを確認し、活用できるようになる健康管理クラウドシステムの導入をおすすめします。

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